My Eyes 米大統領選2016 ⑳ 華麗なる一族の宴

スクリーンショット 2016-07-29 9.29.36


コラムニスト/翻訳家  

 

2016年大統領選の共和党党大会はすでに終わりました。暴動はあったとしても、ほんのわずかに留まりました。皆さんの予想通り、党大会に設けられたステージ上に姿を表したスピーカーたちの多くが、共和党候補のドナルド・J・トランプ氏への支持を表明。トランプ派および反トランプ派の代議員たちへの殺害予告があったとの報道がありましたが、実際はそのようなことは起こりませんでした。ユタ州とウィスコンシン州の代議員(テッド・クルーズ派)が最後の最後にトランプ崩しにかかりましたが、手痛い反撃を食らいました。

前回の2012年共和党党大会と比べて興味深い点がいくつかあります。それは共和党から出馬して大統領になった親子を擁するブッシュ家、そして2008年と2012年の2回にわたり共和党から出馬したミット・ロムニー氏やジョン・マケイン氏が登場しなかったことです。その代わり登場したのがトランプ家の人々で、娘のイヴァンカ・トランプ氏から息子のドナルド・トランプ・ジュニア氏、もう一人の娘であるティファニー・トランプ氏まで勢揃い。それに加えて90年代にビル・クリントン政権と激しい戦いを展開した元下院議長のニュート・ギングリッチ氏など、トランプ氏に近い人物が登壇しました。

ハイライトは、予備選でトランプ氏と激しい攻防戦を繰り広げたテッド・クルーズ氏のスピーチ。トランプ支持に向けて一つになろうとしていた共和党は、クルーズ氏にもトランプ氏への支持表明を望んでいました。しかしクルーズ氏は、トランプ氏の勝利に祝福の言葉を投げかけたものの、その後「皆さんの良心に従って投票するように」と呼びかけました。その後もクルーズ氏は演説を止めることなく、大ブーイングの中でステージを降り、アリーナを後にしました。

党大会直前の7月18日には、ゲイのトランプ支持者として著名なミロ・イアノポウラス氏(トランプ氏を“パパ”と呼ぶ)や、黒人女性ブロガー2人組のダイアモンド&シルク、トランプ氏のアドバイザーであるロジャー・ストーン氏、ラジオ番組ホストでYouTube人気チャンネルを持つアレックス・ジョーンズ氏など、保守派のコメンテーターが集結したトランプ派決起集会がオハイオ州クリーブランドで開かれました。



613px-DWSPortrait
デビー・ワッサーマン・シュルツ氏 *Photo from Wikipedia

一方、民主党党大会も7月25日にフィラデルフィアで開幕し、ヒラリー・クリントン氏が民主党の大統領候補に正式に指名されました。ただし奇妙なことが報道されています。中でも最も気になるのが「党大会の後、何が起きるのか」ということですが、民主党全国委員会(DNC)委員長のデビー・ワッサーマン・シュルツ氏が、大会閉幕と同時に辞任することを明らかにしたのです [1]。バーニー・サンダース氏支持者はこれを、予備選においてDNCがヒラリー・クリントン氏に肩入れしたことへの罪意識を自白したものと捉えました。

他にも「オバマ大統領の異母兄がトランプ氏支持を表明」というニュースがありました。ケニア在住でバラク・オバマ大統領の異母兄であるマリク・オバマ氏が、ドナルド・トランプ氏に投票することを明らかにしました [2]。

 

何が起きるか予想できない大統領選。まだまだ目が離せません!

 

[1] www.cnn.com/2016/07/22/politics/dnc-wikileaks-emails/

[2] thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news/289013-obamas-half-brother-voting-for-trump

 

ダニエル・ペンソ

11268037_1134958533187338_6034269962714488589_n

米オレゴン州在住の日英翻訳家。1999年〜2009年の約10年間住んでいた東京を”第2の故郷”と呼ぶ。趣味は旅行、語学、。日本への旅行時には落語を楽しむ。
*ダニエル氏の詳細は以下のページをご覧下さい。 
日本語版 英語・日本語版

*日本語訳:徳橋 功  

*ダニエル氏の意見は、My Eyes Tokyoとは関係ありません。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です