「国際イノベーション会議 大阪2013 “Hack Osaka”」に行ってきました!

こんにちは!My Eyes Tokyoで関西からの様々な情報をお届けしています、山田多津です。2013年初めての関西レポートはからお伝えします!

今年4月26日にまちびらきが予定されている複合施設「グランフロント大阪(GRAND FRONT OSAKA)」。その誕生に際し、今後の大阪の在り方を考える国際会議が行われました。    

 

*2月20日には、まちのオープンスペースなどの名称も決定!完成予想図をみているだけで新たな大阪のすがたにワクワクしますね! 詳しくは http://www.nttud.co.jp/news/detail/654.pdf をご覧下さい。
*今回は英語版もあります!こちらからどうぞ!  

 

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2013年2月14日(木)大阪・中之島。明治以来100年以上も大阪経済を見つめ続けてきた大阪市中央公会堂にて「国際イノベーション会議 大阪2013 “Hack Osaka”」が開催されました。

この国際会議は、世界中から資金、情報、を誘引し、グローバルなイノベーション創出をめざす実践的取組みの一環として大阪市が主催。在関西の総領事をはじめ、ベンチャー家などグローバルに活躍するイノベーターなど約400名が出席しました。  

 


語字幕機能が付きました!画面の一番下、右端から5番目のアイコン(歯車の左隣)をクリックすると、字幕が選べます。 Dave氏のスピーチ開始後、日本語字幕が表示されます(1'05″〜)

ジョン・ルース駐日米国大使のビデオメッセージなどのあと、シリコンバレーでベンチャー投資などを行う「500 Startups」代表のデイブ・マクルーア氏が登壇、「世界のイノベーション先進地域と大阪」というテーマで基調講演を行いました。

「失敗」を恐れるな!!「失敗」はイノベーションに必要不可欠だ!!出る杭になれ!!と、演台をバンバン叩きながら私たちのShynessとHesitationを激しく揺さぶるデイブ氏。同時に日本での失敗した際のリスクの大きさなども挙げ、制度改革の必要性も訴えました。  

 

続いて「グローバルイノベーションに挑む」というテーマでパネルディスカッション。大阪市特別参与の校條(めんじょう)浩氏を司会進行役に▽岩佐琢磨氏(家電ベンチャー「Cerevo」代表取締役)」▽ジョージ・ケラマン氏(「500 Startups」アジア担当)▽徳重徹氏(電動バイクベンチャー「Terra Motors」代表取締役)▽アレン・マイナー氏(国内外IT企業のグローバル化支援「サンブリッジ」会長兼CEO)ら日米のイノベーターが「Why Osaka? Why now Osaka?」=「なぜ大阪なのか?なぜ今大阪なのか?」という論点で議論を展開。

「何か革新的なことをしようとすると、否定的な反応が返ってくることがよくあるのですが、どうしたら良いか?」という客席からの質問に対し、パネリスト側が「革新的なアイデアは、そういう人たちがNoと言うものであったりします」と答えるなど、質疑応答も交えながら活発な議論が繰り広げられました。  

 

パネリストのご意見 ※一部

・大阪は可能性に満ちているが、説明材料がない。人材・ノウハウ・産業・金融など全て揃っている大阪からイノベイティブなが生まれることを期待したい。
・出る杭は打たれると言われるがNegativeには考えない。出る杭は出すぎると叩きようがない。
・大阪は東京よりしがらみがない。
・このディスカッションしているメンバーにも大阪出身は一人もいないように、よそものを使うということは重要。
・家電業界からみると大阪は人材が豊富。工場もある。全く何もないところに水をまくのではなく、芽のあるところを探すのも大切。安定した仕事を捨てしようとする人たちが出づらいことを何とかすることが必要。
・スタートアップにジョインすることへの抵抗感をIce breakしたいというポテンシャルは十分にある。
・海外を見てきた経験から日本の閉塞感を感じる。とにかく外に出てみること!何を考えてどう行動するかが大切。私は60%OKならGo!やりながら軌道修正していく。のある起業家は30%OKならGo!というところなんかもある。とりあえずやってみる!
・新興国のスピード感、意思決定の速さを非常に強く感じる。
・新興国との時差のない有利さ。
・人と人が繋がるニッチの需要。(例)ロボット掃除機ルンバには、トイレ用や雨どい用がある。特定の人や特定の地域では需要があるというように、向いている方向を少し変えることで革新的なビジネスが生まれたりするものだ。  

 

続いて大阪市の橋下徹市長と校條氏による対談が行われ、リーダーシップや情報発信についても語られました。

橋下市長は「行政は制度設計をするところであり、行政に旗を振れと期待するのは×。リーダーとは組織のメンバーが関われないことをやること。Challengingな失敗は評価し、例外をいかにつくるかも重要だ」と述べました。また、情報発信に関しては、発信は説明ではなく事件にすることも必要だと述べました。  

 

そして最後に、橋下市長は苦手だという英語で「大阪に、世界中の技術やアイデアをつなぎ、新たな価値を創造していくイノベーションプラットフォームをつくり、イノベーションに開かれたまちとしていく」という大阪市の決意を表す「大阪イノベーション宣言」を行い、会場からの拍手喝采で会議は締めくくられました。

「大阪イノベーション宣言」

“As Mayor of Osaka, I, Toru Hashimoto, declare a promise to create a city that is open to innovation and overflowing with opportunities.”
私はここに、チャンスにあふれ、これまで日本になかった最もイノベーションに開かれたまちをつくっていくことを宣言します。

“This spring, the city will see the grand opening of an epoch-making base for knowledge creation in the newly developed Umekita district, located right in the center of Osaka.”
大阪の中心に誕生する「うめきた」(JR大阪駅北地区)では、この春まさに他に類をみない知的創造拠点が動き出します。

“We will establish an innovation platform that will attract ideas and technologies from all over Japan and the world and create new values to share with the world.”
私たちはここに、地域や国境を越えてさまざまな技術やアイデアをつなぎ、世界に求められる新たな価値を創造していくイノベーションプラットフォームをつくります。

“As a result, Osaka will be an innovation hub where new talent will gather and successful leaders will be born from all over the world.”
そして大阪を、世界中からチャレンジする人々が集まり、次々と成功する人々が出てくるイノベーション・ハブとしていきます。

 

今回は、My Eyes Tokyo編集長の徳橋功も東京から参加しました。彼の場合は「すごすぎる面々を一目見たい」という思いがあったそうですが、帰京後にこのイベントに関するニュース報道を受けて、彼はMy Eyes TokyoのFacebookページに次のような感想を綴りました。

 

2月14日に大阪で参加したイベントが、テレビ東京系「ワールドビジネスサテライト」(以下WBS)で放送されました。その報道を見て、改めて気がつきました。My Eyes Tokyoが最終的に目指すのは「日本全体の活性化」だと。

日本を海外の人により知ってもらうためにMETを続けてきて、世界が日本をどう見ているかを日本人に伝えるためにMETの日本語版を作りました。それは、このイベントのパネリストさんの言葉を借りれば「愛情あるよそ者」がもっと増えて欲しいと思ったからであり、またその人たちを受け入れる土壌を育みたいと思ったからです。
*愛情あるよそ者:このイベントのパネリストを務めた人たちは、全員&大阪以外の出身者でしたが、彼らが愛情を持って大阪にイノベーションの嵐を吹かせると言いました。それをもってある方が「僕らは愛情あるよそ者です」と言いました。

そして現在My Eyes Tokyoが集中的に取り組んでいる「英語」は、その土壌作りのための全てではありませんが、絶対に欠かせないことだと考えております。例えばWBSの映像にもあったように、シリコンバレーの500 Startupsには日本や台湾からもベンチャーが来、投資を募るための”ピッチ”、つまり事業プレゼンテーションをします。

同じように日本が世界中からベンチャーを迎え入れるならば、英語の普及は必須です。変にナショナリズムに走るより、現実を見るべきです(しかし、英語を話せるようになることで日本語を忘れるのは、英語を話せないことよりはるかに愚の骨頂だと思います)。

当イベントで大役を務めた大阪市の橋下徹市長は「大阪を、様々な人たちが行き交う場所にしたい」と言っていました。その典型例は、文句なしにシリコンバレーです。日本をもしシリコンバレーのようなイノベーションの聖地にしたければ、まずは橋下市長の言うような場所を作るのが先決です。

 

My Eyes Tokyoも、日本が「危機意識を持つ日本人」と「愛情あるよそ者」とのコラボレーションがたくさん生まれるような場所になることに、微力ながらも全力で貢献させていただけたらと考えております。  

My Eyes Tokyoは、東京を、大阪を、そして日本を”Hack”し続けます!

 

関連リンク

【Global Innovation Osaka】
HP: http://www.innovation-osaka.jp/
Facebook: https://www.facebook.com/InnovationOsaka
【ものアプリハッカソン!!】 http://www.innovation-osaka.jp/ja/events/000003/#Program
【IT勉強会カレンダー】 https://itunes.apple.com/jp/app/it-mian-qiang-huikarendabyua/id504173850?mt=8&ign-mpt=uo%3D4
【マッスル株式会社】 http://www.musclecorp.com/index.php
【グリーンロードモータース株式会社】 http://www.greenlordmotors.co.jp/  

 

My Eyes Tokyo

Interviews with international people featured on our radio show on ChuoFM 84.0 & website. Useful information for everyday life in Tokyo. 外国人にとって役立つ情報の提供&外国人とのインタビュー

「国際イノベーション会議 大阪2013 “Hack Osaka”」に行ってきました!」への2件のフィードバック

  • 2013/02/28 @ 13:28
    パーマリンク

    Hi Takaです。
    Daveさんの講演の最後で、壇上に行きパンフレットを渡した私です。
    Daveさん、パンフレットを見た直後、”I’ll be a room mate.”って私に言いました、ハイ。
    効果てきめん。その直後から外人さんに尾行されまくってます。
    米国の企業からも、叩かれる釘です(汗)。
    そして、彼、まだルームメイトになってません(涙)。

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