マザーハウスカレッジ in 大阪に行ってきました!

最近ではすっかりおなじみ(?)神出鬼没のMET関西エリアマネージャーによるリポートです。今回は、My Eyes Tokyoにも縁のある場所で行われたイベントのご報告。そのある場所とは・・・

 

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「途上国から世界に通用するブランドをつくる」
そんな前人未到、空前絶後のスローガンを掲げ、2006年3月に静かに船出したアパレルブランド「マザーハウス」。実はMy Eyes Tokyoも、2008年5月に代表取締役の山口絵理子さんにインタビューさせていただきました。

*記事はこちらから。

その当時は東京・台東区の本店を含め2店舗だった直営店が、現在では本店以外に新宿、池袋、横浜、船橋、溝の口(川崎)、大阪、福岡にまで拡大。しかも2011年には台湾にも進出!現地でも4店舗を構えるなど、彼らの挑戦はついに海を越えました。

そんなマザーハウスが、お店を訪れるお客さんや社会貢献活動などに関心を持つ人など、様々な方々と議論を深めたいとのねらいから2009年に始めた試みが「マザーハウスカレッジ」。これまでに大阪や福岡、東京で行われてきました。その後すこしお休みもされていましたが、大阪店の開店3周年を祝うべく、2012年9月21日(金)グロービズ経営大学院大阪校にて、しばらくぶりにマザーハウスカレッジが開催さました。

今回のテーマは「Warm Heart, Cool Head(温かい心と冷静な思考)~社会性と経済性を両立するには~」。マザーハウスのお話はもちろん、マザーハウス代表取締役副社長の山崎大祐さんご自身の、外資系投資銀行から明日をも知れぬ全くの無名ブランドへのキャリアチェンジなども議論のトピックとして挙げられました。

また今回のマザーハウスカレッジでは、参加者にマザーハウスを「感じる」体験ができる演出も。バングラデシュ現地自社工場「マトリゴール」とのインターネット中継などを通じて、マザーハウスのモノづくりを行うリアルな現場を「感じる」ことができる会となりました。

 

 

まずはイベント会場に向かう前に、マザーハウス大阪店に伺いました。
スタッフのお二人の笑顔が最高!お客さんひとりひとりにも本当に丁寧に対応されていました。お客さんとスタッフさんの距離が近いのもマザーハウスの魅力ですね。
そして、お店でお会いした方と一緒に会場へ。

受付をされていたのはグロービズ経営大学院大阪校の方々なのかな。でもこうして見るとみなさん手を前に組まれてきちっとした姿勢でこの笑顔。この礼儀正しさってすごい!一目で「楽しく仕事されているのだろうなぁー」ってわかりますよね。

 


*第1回マザーハウスカレッジのもようです。今回は写真撮影および音声収録が禁止のため、こちらでその空気を感じてみてください。

さてさてイベントスタート♪今回はWarm Heart, Cool Headに沿ったお話しが盛り沢山すぎてまとめきれないため、読みにくいですが山崎さんのお話ししてくださった言葉をお伝えしたいのであえてそのままにしてお届けします。撮影および録音は禁止だったため、私の記憶とメモからの内容となりますがご了承ください。

 

Warm Heart

<想い・情熱・パッション。まずはこれらがないと何もはじまらない>
● マザーハウスの場合は「途上国から世界に通用するブランドをつくる!」という想い。
● 現在バイトなどすべてを含め120名ほどが関わっている。
● 自分たちの大切な想いを共有、または忘れないためにマザーハウスでは;
☆ マザーハウスアクション *詳しくはこちらをご覧下さい。
・これがひとつの行動指針になっている。
・ビジネスで一つだけ代替不可能なのは「Warm Heart」
☆ 朝8時から1時間、任意参加の勉強会
・Warm Heartの掘り下げや、思想、哲学の勉強なども行う。
・会社の経営状態の共有、店舗の収支確認など。
● 好きなこと、夢、やりたいことを絶えず口に出すことが重要。
マザーハウス代表兼デザイナーの山口絵理子さんと山崎大祐さんは、慶応義塾大学総合政策学部の先輩後輩の関係。山口さんがバングラデシュから自分の想いをバッグという形にして持ち帰り、どうしたら自分の想いをもっと大きな形にできるかを山崎さんに相談。アドバイスをし、彼女がバングラデシュから持ち帰った10個のバックを山崎さんが購入し、周りに配りました。そこから関係が続いていきました。

最初の店舗は12~13坪ほど。
通常お店をつくるとなると資本金、内装等々含めると何千万にものぼります。彼らは東京中のハンドメイドのお店を回り情報を得て、手作りで第1号となる店舗を300万円でつくりあげました。実際に現在のお店の半分くらいも自分たちで作ったものだそう。「必要は発明の母」とおっしゃっていました。
そしてバングラデシュでは工場が無かったため、サンプルルームだけ。2人のスタッフから始まり、75人に増えてようやく工場となったそうです。

 

Cool Head

<想いだけではビジネスができないことを確認すること>
● このビジネスが社会的だって思ったことはない。これは主観の問題、好きなものの発展のために貢献すること。
● ビジネスは目的ではなく手段。ミッションを効率的に行う手段である。
● Warm HeartとCool Headのバランスを絶えず見るのが経営者の仕事。
● 熱い気持ちでスタートして、冷静な判断で評価する。
たとえば「まずは現地に行ってみる」!そしてそのあと成功率を考える。いかにコストを抑えてチャレンジして失敗するか。フロンティアである以上は必ず失敗する。その失敗が致命傷になったら終わり。
● 想いで代替できないものがある
最低限の給与
いつになったら最低限の給与になるのか計算する。ずっと同業他社の給与を意識してきた。
成長の機会
社内外のリソースをうまく使い、普通の会社では味わえない成長の機会を創出する。お金×知識の提供をする・・・などなど。
● 最初のお金はできる限り自分で用意する。「想い」だけに投資するのは危険。自由にやることでビジネス方法論と想いを再認識する。
● セーフティーネットの構築。
「いつ何がおこるかわからない。マザーハウスも東日本大震災で売り上げが一時下落。このままだとダメかとも思った時期もあった。そんな時どう対応するか、何ができるかを考える」。山崎さん自身も必ず3つのセーフセーフティーネットを持っておくようにしているそうです。
● ビジネスプランとライフプランとのバランスを考えて、どのくらいの規模にしたいのかを認識しておく。
起業してもいろいろなことが起こり、軌道に乗るまでに最低でも4~5年はかかる。その際、たとえば女性起業家などの場合は結婚・出産など人生の分岐点に重なることも少なくない。自分に守るべきものができると状況が変わってくる。また、パートナーにどこまで「Warm Heart, Cool Head」があるかも重要。

 

そのあと質疑応答へ。いろいろな質問がありましたが、それらの中から3つほどご紹介します。

Q. 「途上国に何かをするということはエゴなんじゃないか?」そんなお気持ちはありますか?

A. 自分たちのビジネスは正しいとは思わないこと。悩みながらもやり続ける事。

Q. 若い世代が起業する際に、何かアドバイスはありますか?

A. 20代が守りに入っているというのは感じる。失敗をして当たり前。チャレンジして失敗することは恥ずかしいことじゃない。全部やろうとせず優先順位をつけること。譲れないことを明確にする。ただ、守るべきもののために何かをしなきゃいけない人もいるよね。

Q. リスクの取り方で何か気を付けていることはありますか?

A. 全部失うもの以外はあまり関係ない。チャレンジして起こったリスクはあまり見ない。怖いのは、会社の本質に関わるリスク。会社全体が、チャレンジとかポジティブサプライズをやらない気持ちになってしまうようなこと。問題より反応の問題。

 

大阪⇔バングラデシュ インターネット中継!

盛り沢山なお話しを伺った後は、バングラデシュ自社工場「マトリゴール」にインターネット中継!
代表はモインさん。現在マトリゴールには74名が在籍。今月だけでも10名以上が新しいスタッフとして加わっているそうです。
日本人は女性3名。中継を繋いで工場の様子を見聞きすることができました。

 


マトリゴール、こんな感じです。とってもハートフルですね!

他企業の工場とは違い、マザーハウスではラインではなくテーブルごとに商品をつくっていたり、皆が今何を作っているのか共有できるようサンプルルームに囲いが無いなど、独自のラインシステムを持っています。
そんな工場内を一通り見せていただいた後、実際に働いてらっしゃる方々の声を聴かせていただきました。みなさん目がキラキラしていて、笑顔が穏やかで、素晴らしい環境で働いているというのがとてもよく感じられました。

会場からの質問にも答えてくれました。それらの中で印象に残ったことば。
●「バングラデシュのために何かができている」それが一番の喜び。
● いい環境がいいものをつくる。
● ここでは日々変化していて、毎日が本当に新鮮に感じる。

そして、なんと!

そんな工場で働く彼らの姿がとてもよくわかる写真集「バッグの向こう側」が、10月6日(土)よりマザーハウス全店で発売されます!
自社出版され、山口さんのコメントと写真家の五十嵐隆裕さんの手による素敵な写真で構成されています。私は一足お先に購入させていただきました。

またマザーハウス大阪店では現在、この写真集内のいくつかの写真を大きくしたものが飾られています。お近くの方は是非足を運んでみてくださいね。

さらに10月5日(金)には、東京・台東区にあるマザーハウス本店で小さな出版イベントも行われるようです。詳しくはこちらをご覧下さい(山口代表のブログ記事です)。

 

イベント後はマザーハウス大阪店に戻り、みんなでエンボス刻印体験!実はイベント受付で何も書いていない丸いレザーをいただいていたのです。写真左上の刻印機のオレンジ色のレバーをくるりと回して刻印します。3周年だからろうそくが3本。とってもかわいいデザイン!紐をつけてオリジナルチャームになりました〜私も鞄につけています♪

 

そしてお店の外では、みんなで山崎さんを囲む会が繰り広げられていました。

こんな感じに山崎さんを囲んでみんな真剣!山崎さん若干車にひかれそうになっていましたが(笑)質問をされる方に親身に耳を傾け、最後には「答えになってるかわかんないですけど」ってはにかんで笑う姿、本当に素敵でした。

「最終的に選択するのは自分」。参加者には学生や若い世代が多く、時代の流れからか彼らは答えを早くほしがる傾向にあるような気がします。それは、なるべく失敗をしたくないからかもしれません。
でも山崎さんへ真剣に質問をする彼らの姿は、「迷っている自分」「先がわからない自分」「何かしたいけれど何をしたらいいか分からない自分」をなんとかして受け止めようとしているという印象を強く受けました。
自分より先に生まれて人生を生きてきた山崎さんを「道しるべ」にするというよりは「道に咲いている一輪のお花」のような存在として、彼の発することばひとつひとつを一生懸命紡いでいる。そしてたくさんのことばを集めて彼ら自身がまたお花になるんだろうなー!若いってすばらしい!そんな風に彼らがお話しするのを見ていました。

 

そして私が無理やり言って、みんなでパチリ♪ほんとは愛がいっぱいな会だったから、みんなでハートとかつくって撮りたかったな(笑)

 

最後に、山崎さんのブログから素敵なことばをご紹介します。

32歳のお誕生日を迎えられた時のことば
「改めて、この1年、感動に触れて、感動を生み出せるような会社にしていきたい」

講演会で決めていること
「今、自分も講演会とかするのですが、必ず決めていることは、正直な気持ちで話すこと。素直な気持ちで向き合うことです。まだまだ「自分の言葉」で全てが構成できるほどの経験も力もないですが、少しでも届けられる言葉があればいいなと思っています」

あ、あと「人を好きになること」は本当に大切だというお話もされていました。やはり人を好きになると自分が変わることがある。相手を想う気持ちは素晴らしい!
「お互いにいろいろな意味で高めあえるパートナーと出逢うことは重要だよ!」とおっしゃっていました。

・・・ほんとそうですよね。私もこんな素敵な方と出逢えたらいいな♡

(関西エリアマネージャー 記)

 

<過去記事もご覧下さい♪>
●  TEDxKyoto 2012に行ってきました!
● 京都大学アカデミックデイに行ってきました!

 

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