スパイスマジック カルカッタ

インタビュー&構成:徳橋功
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店(江戸川区西葛西 ほか)

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(左)北口本店 (右)南口店

東京には多くのインド料理店があります。カレーライスは約100年もの間人にこよなく愛されてきましたが、これが今日インド料理が日本で非常に人気な理由の一つではないでしょうか。

インドから来日した多くの人々が住む江戸川区西葛西、通称「リトル・インディア」。この街にあるレストランチェーン「スパイスマジック カルカッタ」は、自国のを懐かしむインド人たちに愛されている、正真正銘本物のインド料理を提供しています。レストランオーナーのジャグモハン・チャンドラニさんに、お店の誕生秘話をお聞きしました。

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北口本店での休日特別ランチメニュー*主に北インド料理
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南口店での休日特別ランチメニュー *主に南インド料理

*日本語訳:荒舘みなみ
*版はこちらから  

 

いつこのレストランを開店したのですか?

一つだけ頭に入れておいてください。ここはそもそも、事を提供してその対価をいただく一般的なレストランではなく、人々が集い食事をするための場所です。2000年に来日したインド人、主にITエンジニアたちが増加したときにオープンしました。

IT産業に携わるインド人の中には多くのがいて、彼らは日本での外食が非常に困難です。ベジタリアンは肉や魚、卵を含む食事は一切摂らないからです。そんな彼らにとってインド料理はとても大切です。だから私たちは彼らが集い食事をするための場所を開いたのです。

「スパイス・マジック・カルカッタ」はオープンなレストランではありませんでした。インドの食材が調理されているところを見たこの街の人が「インド料理を食べてみたい」と言った後のことです。私たちは1年間、ランチムのみ一般のお客様のために開店しました。夜は変わらずインド人のITエンジニアのための場所でした。  

 

日中は全ての人々のために、夜はインド人のために、ということですね。

はい、そういうことです。しかし、その後ランチタイムにご来店したお客様が、ディナータイムもここで食事したいとおっしゃいました。私たちが方針を変えたのはこの時です。スタッフを増やし、昼と夜の違いを少しだけ際立たせました。皆さんが現在ご覧になっているお店の姿は、このようなプロセスを経た結果です。

開店当時から今に至るまで、”ITエンジニアが集い食事をする場所”であることには変わりありません。もちろん、この地域にお住まいの日本人の方々がいらして、このお店をお気に召していただき、私たちの食事をお召し上がりいただけるのは、大変嬉しいことです。

当初の目的のため、私たちはレストランの食事を提供しません。私たちがご提供するのは”家庭料理”です。それゆえに皆さんに毎日お越しいただけるよう努めています。当店には「本日のランチ」があり、毎日メニューを変えています。週末の特別メニューもあり、毎週異なります。それらのメニューは家庭料理と非常によく似ています。もちろん、私たちは一般の家庭料理では使用されないタンドールというオーブンを使いますが、全体として、私たちのメニューのアイデアは家庭料理に基づいています。だからここは、自分の家以外に家庭料理を食べることができるところなのです。

ここ最近、2年前頃から、インドから来日した南インド人の数が約300人に増えました。彼らは自家製の料理を食べたがっていました。だから私たちは南インド人のためのレストランをもう一つ開店したのです。両方のレストランで、シンプルで毎日の食事に適した食べ物を提供しています。私たちは極めて普通の食堂なのです。

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(左)北口本店の休日特別メニュー (右)北口本店の厨房の様子  

 

日本の食材とインドの食材では主にどちらを使用していますか?

インドの食材を使うようにしています。しかし、時にインドの食材を手に入れることは困難です。私たちはレストランの上に食料品店も立ち上げました。インドの食材を一般に提供しつつ、それらをレストランでも使用しています。

しかし、米や野菜など地域の食材も購入する必要があります。それらをから仕入れることはできないため、私たちは千葉県の農家さんから野菜を仕入れています。彼らはお隣の葛西に直売店を持っており、毎日新鮮な野菜を持ってくるので、そこで私たちは購入しているのです。

米に関しては、福岡産のものを使用しています。だからレストランで皆さんが召し上がるお米は、私たちのために栽培されているのです。ここは商業地域ではなく住宅地域です。つまり同じ人が何度も何度も来店しているということなので、私たちは食材に注意を払わなければなりません。それと同時に、私たちのお店に毎日行くだけの価値があることを、お客様に感じていただく必要があります。

私たちは二つの側面を持っています。一つは食べ物が家庭的であること。もう一つは値段が高くないこと。私たちはこの二つに注意し、これらを貫き通すよう努力しています。

 

私たちが食べたものは完全なる家庭料理ですか?

ほとんどそうです。しかし、例えばナンはインドの家庭料理ではありません。ナンは400℃くらいの高温で焼くので、レストランで作られます。家庭では作ることができません。しかし、そのほかのメニューは家庭料理ですね。

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左)店内にはインドのテレビ番組が流れています (右)日本の新聞にも紹介されました  

 

スパイスマジック カルカッタ

本店

江戸川区西葛西3-13-3
電話/ファクス:03-5667-3885

南口店

東京都江戸川区西葛西6-24-5 第2コースタルビル201
電話/ファクス:03-3688-4817

*品川・横浜にも店舗あり。詳しくはこちらをご覧ください。

*店主のジャグモハン・チャンドラニさんとのインタビューは こちらから!

 

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