I Believe That Dreams Can Come True(シンガポール) Part2

インタビュー&構成:徳橋功
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「夢は叶うと信じている」
夢を全に広げるプロジェクト

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簡単なのは、夢に生きること。難しいのは「夢なんか存在しない」とうそぶくこと。

 

テイさんとバルさんの2人の女子が世界を舞台に展開するプロジェクト「I Believe That Dreams Can Come True」。彼女たちは故郷シンガポールの全てに別れを告げ、人に自分の夢をもう一度追い求めることを思い出してもらい、人を笑顔にし、人を幸せにするというゴールに向かって長い旅へと出発しました。

彼女たちはこれから本格的に地球を横断します。どれだけの人にこれから会うことになるのか、想像できません。そしてどれだけの夢の話を聞き、それをどれだけの人に伝えていくのかも、まだわかりません。

しかし私たちは信じています。彼女たちの夢はきっと実現するだろうと。そして彼女たちが地球を夢であふれる素敵な惑星にするのだと。

*インタビュー@恵比寿
*第1部はこちらから!

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日本人は恥ずかしがり屋、日本は全ての値段が高い – どれも違う

(バル)台湾と日本の違いは1つだけ。台湾人はお互いの夢を知り合おうとします。彼らはそれほどシャイではなく、お互いの夢について聞いたら結構エキサイトしますね(笑)私たちがお互いの夢について話すとき、たくさんの人たちが参加してくれて、彼らも私たちに自分の夢を話してくれました。

(テイ)一方で日本、特に東京では、日々とても忙しいですよね。人は常に駆け回っていますし、シンガポールに似ています。だからある人は言っていました。「多分、一人も立ち止まってくれないと思う。特に英語を話すに対してはね 」。
でも私たちは試したくなりました。浅草だったら人はお寺や神社に行く時間の余裕があるだろうし、何としてでも彼らにお会いしたいと思いました。

(バル)一旦誰かが私たちのリクエストにOKしてくれて、私たちの自転車の隣に座って絵を描き始めたら、後から後から人が参加してくれました。そしてどの絵も雄弁で、とても美しいものでした。

(テイ)私たちの呼びかけに応えてくれた人たちは、道の真ん中に座って何を描こうか真剣に考えていました。それがとても嬉しかったですね。

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(左)バルさん(右)テイさん

人は日本をいつもステレオプで捉えようとします。日本人はシャイだとか、あらゆるものが高いとか・・・でもそれらは全然違います。

(バル) 私たちは日本に40日ほど滞在しました。そこで感じたのは「日本人はとても愛情深い人たちだ」ということでした。私たちがある人の家に泊めさせていただいたとき、ホストマザーはいつも私たちのことを気遣ってくれました。そしてどなたかのご自宅に泊めさせていただくとき、皆さんとても歓迎してくれました。

(テイ)私たちは友達とか、友達の友達を通じて泊まる場所を探しました。

(バル)しかも私たちのサイトを見た日本人が、メールをくれたんです。「素晴らしいプロジェクトですね!もし私の街を通ることがあったら、ぜひ寄って、私たちの家に泊まっていってください」って。私たちは旅が始まって以来ずっとどなたかのご自宅に泊めさせていただいています。しかも毎晩泊まる先を変えています。今まででホテルに泊まったのは一晩だけです。

(テイ)台湾では、あるが泊めさせてくれました。そして近所の人たちとのディナーに招待してくれました。その後私たちは、彼らに自分のことを伝え、代わりに私たちは彼らにそれぞれの夢について聞きました。
私たちがさよならを言うとき、彼らは「ありがとう」と言ってくれました。一瞬その理由が分かりませんでしたが、彼らは言いました。「だってこんな素晴らしいプロジェクトに参加できたのだから。あなたたちは私たちに、改めて自分の内面と向き合う機会をくれた。だから一歩踏み出せたんだ」と。

(バル) これに対する一番のお礼は、また別の人に同じことをしてあげることだと思います。旅を続け、人に会い、それぞれの夢を世界の人たちに伝えることなのだ、と思っています。

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日本の子供たちと夢を伝え合う
2010年6月  

 

成績と夢は比例しない

(バル) 私たちは台湾である女性に会いました。その人も10年前に世界を自転車で周ったそうです。彼女は私に教えてくれました。「自分の夢に生きるのは一番簡単なこと。難しいのは自分の夢から逃げること、自分の夢を無かったかのようにすること、そして夢を持っていないふりをすること。だから、自分の心の声を聞いてくださいね」。

(テイ) 私たちはスポーツをやってきた人間ではありません。だから長い輪行のあとは、疲れて眠ってしまいます。そして朝起きて、なぜこのようなことをやっているのかを思い出します。
私たちが朝起きるのは、新しい出会いを求めているからであり、その人たちに私たちが集めてきたお話を伝えたいから。私たちが朝起きるのは、はっきりとしたゴールがあるからなのです。

(バル)生徒さんにお話を伝えるために、台湾の学校を訪ねたときのことです。私たちは聞きました。「この中で夢を持っていないという人は何人くらいいますか?」。
もちろん私たちは冗談で聞いたことでした。誰も手なんて上げないだろうと思っていました。なのに実際は、ある1列に座っていた全員が手を挙げたのです。先生は後で教えてくれました。「彼女たちは成績優秀で、他の生徒の模範となるような子たちなんです」。そういう子たちが夢を持っていないというのが、すごくショックでした。

(テイ)私たちの社会では、小さい頃は親や先生の言うことを聞くものです。だから自分に夢なんてないと言うのは極めて普通のことかもしれません。なぜなら私たちはお父さんが自分にしてほしいこと、お母さんが自分にしてほしいことをする傾向があるからです。

(バル)そのセッションが終わった後、手を挙げた子のうちの一人が言いました。「いつか夢を見つけます」・・・これが、私たちのセッションというものなのです。

 

強くなるより優しくなりたい

(バル)私は昨年10月まで自転車に乗れませんでした。でもこのプロジェクトをテイと始めて以来、私は以前とは違う人になりつつあります(笑)

(テイ) 私たちはこれから5年かけてを周り、そして最終的にに戻ってくるという計画です。5年というのは長すぎて、5年経ったときの自分たちを想像できません。だって5日後に何が起きるかさえも想像できないのですから。
私たちは、決して精神的に強くなろうとは思っていません。それよりは、私自身はもっと優しくなりたいし、もっとオープンで寛容な人になりたいです。台湾と日本での旅で、すでに「大丈夫だよ!」という言葉を学びました(笑)シンガポールでは、その言葉が言えなかったのです。だってすごい競争社会だから。
もし私たちがこれ以上先に進めない、という事態になっても大丈夫。もし止まりたくなっても大丈夫。「もうできない」って弱音を吐いてもいい。良いことも悪いことも全て受け入れる。それが、やがて私たちをミッション達成に導いてくれると思います。

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ゲリラ的に開いた展示会@代々木公園
2010年8月22日  

 

夢って何ですか?

(バル)

みんなの心の中にある宝箱です。

だから、皆さんの心の内側を見つめてください。そこにはきっと宝箱があるはずです。

(テイ)

バルと同じです。宝箱に入っているものが皆さんを幸せにし、皆さんに笑顔を運んでくれると思います。

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保育園の子供が書いた絵。胸が熱くなりました。

 

では、お2人の夢は何ですか?

(テイ)

人を元気にするお話を世界中の人たちに伝えていくことです。

(バル)

台湾で、ある学校の先生が訪ねてきました。「どういう夢を見るのが良いのでしょうか?」。私は答えました。「一番大切なことは、その人らしくあることです。悪い人になりたいなんて人は、世界に一人もいません。もし皆さんが自分らしくありたいと思うなら、それだけでもう、より良い世界を築いたことになります」。
そのセッションが終わり、先生は私のところに来ておっしゃいました。「ありがとうございます。私は20年前、教師になろうと決めました。それを思い出しました」。先生というのは、次世代を担う何百人もの生徒さんに影響を及ぼす存在です。

だから私は、一人の人間の力を信じています。

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日本の旅の報告会@News Café(自由が丘)
2010年8月27日  

 

関連リンク

I Believe That Dreams Can Come True サイト:http://www.ibelievethatdreamscancometrue.com/
*Twitter:http://twitter.com/taynval
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