My Eyes 米大統領選2016 ⑰ 再び「第3党」がやってくる?

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ダニエル・ペンソ
ニスト/翻訳家  

 

ドナルド・トランプ氏やヒラリー・クリントン氏 といった大統領候補者を擁する2大政党は、それぞれ史上最低の支持率に直面しており、もしかしたら第3党から出馬して勝利する、あるいは11月の総選挙の結果に多大な影響を及ぼす第3党候補者が出てくる可能性もあります。

以前このコラムでも書かせていただいたように、過去に第3党が大統領選に及ぼした影響は少なくありません。前回の2012年では、リバタリアン党、アメリカ緑の党、立憲党、公正党、社会自由党の5つの第3党が参戦しました。ここでは特に投票者数や投票アクセス(被選挙権の獲得)において傑出しているリバタリアン党とアメリカ緑の党についてお話したいと思います(リバタリアン党は50州とワシントンD.C.にて、アメリカ緑の党は36州とワシントンD.C.にて投票アクセス獲得)。

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ゲイリー・ジョンソン氏 *Photo from Wikipedia

現在、リバタリアン党から出馬している元ニューメキシコ州知事ゲイリー・ジョンソン氏が全米得票率11%。もしこれが15%に達した場合、共和党と民主党の間で9月または10月に行われる予定のディベートへの参加資格が与えられます。リバタリアン党が掲げる自由放任主義、政府規制および生活への介入に対する反対は伝統的な共和党の価値観に似ています。

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ジル・スン氏 *Photo from Wikipedia

一方アメリカ緑の党は、マサチューセッツ州出身の内科医ジル・スタイン氏を大統領候補者に擁立する動きです。ジョンソン氏と異なり、スタイン氏の得票率はわずか2〜4%にすぎませんが、バーニー・サンダース氏の熱烈な支持者たちをさらっていく恐れがあり、クリントン氏にとっては厄介な人物となっています。アメリカ緑の党は主義や非暴力、草の根民主主義、男女平等やLGBTの権利を唱えています [1]。

ここ数年の間、アメリカ緑の党はそれほど大きな勢力ではありませんでしたが、2000年の大統領選では当時の民主党指名候補者アル・ゴア氏にとってトゲのような存在でした。
(訳者注:当時の大統領選ではジョージ・W・ブッシュ氏とゴア氏の間で接戦となり、緑の党支持者から比較的政策の近いゴアに票が流れた。しかし一方で、アメリカ緑の党公認候補だったラルフ・ネーダー氏に投じられた票のごく一部でもゴア氏に流れていれば、勝敗がひっくり返っていた。このため、一部の民主党支持者などから非難を受けた)

 

[1] en.wikipedia.org/wiki/Green_Party_of_the_United_States

 

ダニエル・ペンソ

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米オレゴン州在住の日英翻訳家。1999年〜2009年の約10年間住んでいた東京を”第2の故郷”と呼ぶ。趣味はへの旅行時にはを楽しむ。
*ダニエル氏の詳細は以下のページをご覧下さい。 
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*ダニエル氏の意見は、My Eyes Tokyoとは関係ありません。

 

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