My Eyes 米大統領選2020 ② The Art of the Steal?

ダニエル・ペンソ
コラムニスト/翻訳家

 

米太平洋時間 11月3日 夜11時、私は疲れ切り、テレビを消しました。今回の米大統領選も、近年にあるような、スリリングでとても張り詰めた闘いです。
ただ一方、『The Art of the Deal』(日本語:『トランプ自伝』)を著した現職のドナルド・トランプ大統領は、対立候補からの票の盗難に見舞われた可能性があります。私がこれを書いている米太平洋時間11月4日午前4時半現在、まだ結果が出ていない州はネバダ(選挙人6、開票率67%)ジョージア(同16、94%)ノースカロライナ(同15、94%)ペンシルベニア(同20、64%)ミシガン(同16、90%)ウィスコンシン(同10、95%)です。
近年の選挙では、開票率が少なくとも90%以上の州はどちらかの党を支持しているものとみなされていましたが、今回は票の集計が止まりました。現職はペンシルベニア州で約7万票、ジョージア州で約10万票、ノースカロライナ州で約8万票突き離していました。このような差が出ていれば、他の候補者ならとっくに選挙人を獲得していました。
それにもかかわらず、現職の対立候補、ジョー・バイデン前副大統領は昨晩(11/3)夜10時ごろ、彼の支持者に、それらの州で票が集計されるまで辛抱強く待つよう伝えたのです。米大統領選の歴史において、多くの得票差で敗れるはずの候補者が敗北宣言をしないのは異例です。

もしバイデン氏がかろうじて勝利するとしたら、新型コロナウイルスがその要因になるでしょう。コロナはアメリカ経済の停滞を招き、アメリカ人のあらゆる層、特にマイノリティにおいて史上最低の雇用率を記録するに至りました。好況だった経済は、トランプ氏が再三口にしたように、“見えない敵”により痛めつけられました。コロナによりアメリカ市民は、投票所に行く代わりに、この国が始まって以来きちんと機能していない郵便投票を推奨されました。

コロナは、もしかしたらアメリカの政治史において最大の票の盗みをもたらすかもしれません。そのような心配をよそに、市民の命を守ることを最重要視した上で、投票が10月初旬に一部の州で始まりました(平均では投票日の22日前)。いつも激しい接戦が繰り広げられるフロリダ州では、早くも票の集計が行われました。だから余計に不思議に思うのです。なぜ先に挙げた、現職が大きくリードしている州では集計が進んでいないのか?と。

 

ダニエル・ペンソ
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米カリフォルニア州在住の日英翻訳家。1999年~2009年の約10年間住んでいた東京を”第2の故郷”と呼ぶ。趣味は旅行、語学、食。日本への旅行時には落語を楽しむ。
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*ダニエル氏の意見は、My Eyes Tokyoとは関係ありません。

 

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