Tell me, Japanese people! 〜日本人に聞きたいこと 企業版〜

プロデュース:徳橋功
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My Eyes Tokyoのインタビューシリーズ「Tell me, Japanese people〜日本人に聞きたいこと〜」。東京や近郊を訪れた外国人旅行客に、日本への印象を聞くと共に、彼らの日本人に対する素朴な疑問を遠慮なくぶつけてもらう試みを2015年7月以降続けてきました。



そして2017年10月、インタビューのお相手として新たに“日本企業で活躍する外国人”を加え、彼らから見た日本や日本の企業文化などを語っていただくと共に、日本で生活する中で生まれた疑問点を赤裸々に書いていただきました。第1回目となる今回の訪問先は、

共同ピーアール株式会社

です。1964年(昭和39年)創業の、日本を代表する老舗PR会社。この会社で活躍する外国人社員の中から、アメリカ出身のドン・キンボールさんが、大変流暢な日本語で私たちの無理難題にお応えくださいました。

ドン・キンボールさん(共同ピーアール ソーシャルメディア・コンサルタント)

*英語版はこちらから

 

ボストンから滋賀へ

友達は僕のことを“ドニー”と呼びます。もし“ドニーさん”と呼ばれたら、何だかメイド喫茶にいるような気持ちになりますね(笑)

僕は共同ピーアールで正社員として仕事をする一方、日本の魅力を海外に発信するサイト「Your Guide to Real Japan」を運営しています。浅草や秋葉原など、日本に興味を持っている人の多くが知っているスポットではなく、あまり知られていない素晴らしい場所を紹介するサイトです。SNSの専門家として僕個人をブランディングしたいと思っていた2016年のゴールデンウイーク中、日本国内を旅している間に撮影した写真をSNSにアップしていた時に、このサイトのアイデアが生まれました。


僕は生後2週間でアメリカのボストンに移り、8歳の頃、父の仕事の関係で来日しました。僕はそれ以来、アメリカと日本を行き来していますが、日本に長く住んでいるので、もはやアメリカは僕にとって故郷ではなく“海外”ですね(笑)



父は当時、アジアについて研究をするために日本に来ました。住んだのは滋賀県彦根市ですが、それは大阪や京都はもちろん、北陸方面にも行きやすく、都会と郊外の両方を見られるという立地の良さが理由です。僕は彦根から、京都のインターナショナルスクールに通いました。



その後ボストンに戻り3年間住み、ミシガン州にある大学に入りました。その大学から日本の大学に留学しましたが、アメリカに戻るのが嫌になり、そのままテンプル大学日本校に転籍しました。卒業後は上智大学大学院で、社会心理学の側面から戦後の日本の変化を研究しました。いわゆる“ひきこもり”など日本の若者たちが抱える問題にも触れました。

 

突然与えられたミッション

アメリカに帰国することは考えず、そのまま日本で研究を続けたいと思いました。そんな時に、共同ピーアールの国際部という部署でアシスタントスタッフを探しており、僕より先に入社していたアメリカ人が、僕のことを国際部に推薦しました。僕は試験を受けることを決めましたが、一方で「もし残業がたくさんある会社だったら、辞めて起業しよう」という思いもありました。



入社面接は、 国際部所属のアメリカ人が担当しました。しかし面接の途中、突然部屋のドアが開き、一人の女性が入ってきました。彼女は一言、「あなた、日本語分かるでしょう?それなら、これを英訳してくれる?」と言い、僕に数枚の資料を渡しました。彼女は国際部ではなく別の部署の所属だったのですが、その人が今の僕の上司です。もしかしたら、それもテストの一部だったのかもしれませんね(笑)







そのような変わった経緯を経て2013年に入社し、以来外資系・日系企業、およびインバウンド関連企業のPR戦略を担当しています。共同ピーアールと僕自身のプロジェクトは別に行っていますが、特に本業でインバウンド案件を担当する時は、クライアントに「Your Guide to Real Japan」のことも伝え、僕自身の海外発信力をアピールしています。



今後はインバウンド関連企業のSNS戦略に、さらに本格的にご協力させていただきたいと思っています。今インバウンドがすごく熱いですが、英語など欧米言語でのマーケティングは、富士山や京都など人気のある観光地に終始している印象です。でも日本に複数回来るようなリピーターは、それらだけでは満足できず、もっと知られていない場所、本物(authenticity)に出会える場所に行きたいと思うようになります。だからこそ僕の「Your Guide to Real Japan」での経験を生かし、海外に知られていないけど素晴らしい場所や、鎌倉のように大都市に近いがためになかなか宿泊者を確保できない場所に、人を宿泊させる方法をお伝えしたいと思います。

 

訪日外国人への訴求で大切なこと

その鍵となるのは“ストーリー”です。その場所の持つストーリーを伝えれば、人はそこに行きたくなるもの。例えば茨城県にある鹿島神宮は、剣道発祥の地です。それを伝えることで、海外で剣道をやっている人たち、または剣道が好きな人たちに訴求するはずです。逆にそれを伝えない限り、鹿島神宮は“東京から離れたところにある神社”で終わってしまいます。僕が「Your Guide to Real Japan」を立ち上げたのも、まだまだ海外に知られていない日本各地のストーリーを伝えるためです。



観光地以外に訪日外国人に人気なものとして“居酒屋”があります。ガード下の焼き鳥屋に連れて行ったら、彼らはすごく喜びます。あのような場所は、特に欧米にはありませんから。でも日本人にとっては日常的な場所だから、特にクールなスポットではないですよね。それが海外の人たちに人気であるという情報をキャッチするには、インバウンドに携わる人たちが“外国人目線”を持つ必要があります。



あとはチラシ。2017年の今、英語でも日本語でも、チラシはなかなか手に取ってもらえません。だから宣伝媒体をアナログからデジタルにシフトする必要があります。もう世界は変わったのです。これらのことを日本のインバウンドに関わる企業さんや団体さんに、スピーカーで思いっきり声を大きくして伝えたいくらいです(笑)

質問:日本社会はいつになったら、長時間労働が最終的な解決策では無いということに気がつくのでしょうか?

 

ドンさん関連リンク

共同ピーアール株式会社:www.kyodo-pr.co.jp
Your Guide to Real Japan:donnykimball.com

 

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