Tell me, Japanese people! 〜日本人に聞きたいこと 企業版〜 Vol.3

インタビュー:徳橋功
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“日本企業で活躍する外国人”のインタビューシリーズ「Tell me, Japanese people! 企業版」。彼らから見た日本や日本の企業文化などを語っていただくと共に、日本で生活する中で生まれた疑問点を赤裸々に書いていただく試みを、これまで創業50年余の老舗企業や、創立間もないベンチャー企業で行ってきました。

それらに続く第3回目は、

株式会社プライムアシスタンス

からお送りします。

プライムアシスタンス(以下PRA)は“三メガ損保”の一角をなす損保ジャパン日本興亜をグループ傘下に持つ持株会社“SOMPOホールディングス”のグループ会社。SOMPOホールディングスは、外部委託が一般的だった損害保険のコンタクトセンターをグループ内で構築して顧客対応の充実化を図る目的から、2012年に新会社を立ち上げました。それがPRAです。秋田・東京・鹿児島にコンタクトセンターを置き、主に自動車保険のロードアシスタンスや火災保険のホームアシスタンスサービスを提供します。

そして2016年、PRA社内に多言語コンタクトセンターが立ち上がりました。それが私たちMy Eyes Tokyoの今回のターゲット“グローバルチーム”です。

PRAグローバルチームは、SOMPOホールディングスの海外グループ企業であるSOMPO CHINA(日本财产保险()有限公司)の海外旅行保険に加入した訪日中国人観光客に対し、病院紹介やキャッシュレスメディカルサービス(その場で治療費を自己負担することなく病院で治療を受けられるサービス)手配を、24時間365日中国語で行えるサービスを提供することを目的に発足。その後同様のサービスを日本人の海外駐在員および出張者にも提供を開始しました。

さらに今年(2018年)、PRAは損保ジャパン日本興亜の保険に未加入の人々にもリーチするべく、保険以外の分野への進出に着手。訪日中国人観光客のサポートでインバウンドビジネスの経験を積んだPRAは“民泊”に目を向けました。世界最大の民泊プラットフォーム“Airbnb(エアビーアンドビー)”とパートナーシップを締結し、訪日観光客との外国語でのコミュニケーションを、自宅や簡易宿泊所などを宿泊施設として貸し出すホストに代わって行う“メッセージ代行事業”を立ち上げました。

訪日中国人観光客や海外で活躍する日本人ビジネスマン、そしてAirbnbを利用する訪日外国人観光客やホストへのケアをさらに充実させるため、今後は世界中からの人材募集を目指すというPRA。その人たちが織りなす様々なストーリーと、彼らが日本人に投げかける率直な疑問をご紹介します。

※インタビュー@PRA 東京センター(中野区)
※撮影:M.M

 

藍さん(中国)

現在私は、日本を訪れる中国人観光客向けサービスの提供に携わっています。例えば訪日旅行者が日本で病気にかかってしまった場合、私たちは旅行者がご加入されている保険の範囲内で、日本国内の病院や医療相談先を探したり、中国語⇄日本語の医療通訳を行ったりします。時にはパスポートを紛失された方への情報提供や、大使館への連絡の代行も。日本語能力はもちろん、医療知識も問われるこの事業を、訪日観光客の増加を受けて2016年4月に立ち上げ、それ以来スーパーバイザーとして関わっています。

来日前、私は日本の大手保険会社である損保ジャパン日本興亜の中国法人“SOMPO CHINA”に事務職として勤務。その後グループ企業内転勤という形で弊社に赴任しました。私が中国で勤務していた会社は日系企業ですが、実は学生の頃から私には日本とのつながりがあるのです。

私は日本語学校と、大学別科で日本語を学んだ後、日本の大学で国際共生社会について学びました。卒業後は日本の音楽雑誌の出版社に勤務し、その後中国に帰国。北京で音楽関係の仕事に携わった後「このままだと日本語を忘れてしまうかもしれない」という不安を抱えていた私は、ちょうど縁あってSOMPO CHINAに入社しました。その後再び来日しましたが、十数年ぶりに日本に戻ってきた時、山口百恵さんの大ヒット曲『いい日旅立ち』の「ああ 日本のどこかに 私を待っている人がいる」という一節を思い出し、心が震えました。「まるで私の人生を歌っているようだ」と・・・

日本は私にとって“癒しの場所”。自分にとって日本は外国だから、物事が思うように進まないこともあります。でもそれにより感じた心身の疲れを癒せるのも、不思議なことに同じ日本なのです。たぶんそれは、日本では豊かな生活を送ることができ、人間関係においても“つかず離れず”という良い距離感を保っているからではないかと思います。それに、きっと私が日本と深い縁があったからでしょうね。逆に言えば、海外の人たちには、日本に旅行などで来て、自分の五感で日本を体験されてから、日本を評価していただきたいです。それでもし全然日本を好きになれなかったとしたら、無理をしてまで日本で生活したり仕事をしたりする必要は無いと思います。

今後は弊社での仕事と並行して、自分の趣味も追究していきたい。絵を描くことが好きなので、今よりもっと上手くなりたいですね。また、これまでの人生で私が経験してきたことを、文章でまとめたいとも考えています。


留学生時代に心に焼きついた風景。1本だけ高く伸びる木が、日本で外国人として生きる自分の姿と重なった。それから13年後に再びこの地を訪れた時もその木が変わらずしっかりと立っていることに感動し、筆をとった。

今以上に会社の役に立つ存在になり、心身ともに健康に生きていけたら幸せです。そして心から世界の平和を祈っています。

質問:日本人はなぜ、そんなに早くお昼ご飯を食べるのですか?胃に悪いと思いますよ~

 

呉凱媛さん(中国)

現在私は弊社で、民泊を利用する方々とのメッセージ代行業務を主に担当しています。Airbnbを通じて訪日旅行者向けにお部屋を宿泊場所として提供されているホストさん方に代わり、私たちが旅行者の方々からのご要望やご質問を承ったり、お部屋でトラブルが発生した際にAirbnb運営代行会社さんたちと連携して解決に動いたりする業務に、私は中国語・英語・日本語を用いて取り組んでいます。また他にも、中国人訪日旅行者への医療サービスの提供に携わっています。

私は日本に10年近く住んでいますが、最初の日本との出会いは、私が中学生の頃に日本に行った親戚からお土産でいただいた折り紙。私が通っていた中学校では当時折り紙が流行っていたのですが、中国のそれとは違う日本の折り紙のデザインや、色の鮮やかさに惹かれました。その後大学に入ってから、日本のドラマが好きな寮のルームメートと一緒に、沢尻エリカさん主演の『1リットルの涙』(『一公升眼泪』)などをオンラインで見るようになりました。最初は日本語の字幕で漢字だけ拾って何とかストーリーを理解しようとしました。でも結局は中国語の字幕に頼ったんですけどね(笑)

中国の大学で経済学、主に不動産について学び、卒業後は上海の不動産関連IT会社に営業職として入社。しかしリーマンショックの影響は中国にも及び、なかなか仕事が取れない日々が続きました。その時、私が大学時代に耳にしたことを思い出したのです。“今の中国の不動産事情は日本の不動産バブル時代と似ている”- 私の中に「日本が経験したことを学んでみたい」という思いが生まれ、一念発起して日本への留学を決意。地理的に近いにもかかわらず、人々の考え方が私たちと異なることも、日本に興味を持った理由でした。さらに私の背中を押したのは、私の大学時代の恩師の教え子さん。親元を離れて日本に行き、ゼロから日本語の勉強を始めて日本の大学院に進学し、日本の会社に就職したというストーリーをご本人からお聞きし、私もその人のように自立し成長したいと思ったのです。

2010年に来日して日本語を学んだ後、神奈川県内の大学院に入学。大学時代に引き続き、2年間不動産について研究しました。その後“中国の都市の中の村”、いわゆるスラムをテーマにした論文を書き上げて大学院を修了。新製品が続々と開発されては店頭に並ぶドラッグストア業界に興味を持ち、業界大手チェーンに中国語対応スタッフとして入社しました。その後、自分の専攻だった不動産に近い分野で、急成長していながらもルールや基準に整備の余地がある民泊事業に大きな可能性を感じ、Airbnb運営代行会社に転職。中国語・英語担当スタッフとして仕事をしていた私は、そこで今の職場につながる人と出会いました。その人は同僚でしたが、彼女が一足先に弊社に入社。それで私も弊社の人材募集ページを見てみました。民泊事業での経験を生かしていろいろと提案させていただくことができそうだと思い応募。また彼女と仕事がしたいと思ったのも、実は入社を希望した理由です(笑)

私が現在主に担当しているAirbnb利用者とのメッセージ代行業務では、観光客の方々やホストの皆さん、Airbnb運営代行会社さんなどからのご要求やご回答を、単に中国語や英語、日本語に翻訳して各者に伝えれば良いというものではありません。誰もが傷つくことなくコミュニケーションを図れるように、メッセージの表現方法について同僚たちと日々議論を交わしています。そこに大きなやり甲斐を感じています。

弊社で私は、メッセージ代行業務を起点に様々な民泊関連事業を企画し、提案していきたい。私の夢は“世界中から日本を訪れる人たちを笑顔にすること”です!

質問:なぜ日本では、ご近所さんをほとんど見かけることがないのでしょうか?

 

関連リンク

プライムアシスタンス:prime-as.co.jp

 

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