My Eyes 米大統領選2016 ㉝ 懐かしのバッシング集


コラムニスト/翻訳家  

 

2016年最後のコラムでは、米大統領就任が正式に決定したドナルド・トランプ氏に対する、数多くの誹謗中傷について取り上げたいと思います。共和・民主いずれの党の側に立つ評論家に限らず、多くの人々がトランプ氏の大統領選出馬に対して懐疑的な目を向け、冷笑しました。トランプ支持者にとって、それは笑って見過ごせる問題ではないにしろ、中傷を浴びせる人たちの予想がことごとく外れていくのを見るのは痛快なことであり、一方で反トランプ派にとっては現実から目をそらしたくなる気持ちだったかもしれません。

 

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2011年のホワイトハウス記者会見晩餐会にて
(サタデー・ナイト・ライブ セス・マイヤーズ氏主演)
「ドナルド・トランプ氏は、共和党から大統領選に出馬すると言っています。全くの冗談だと思っていたので、驚いています」

 

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ロン・レーガン氏(ラジオパーソナリティ、元米大統領ロナルド・レーガン氏の息子)
「ドナルド・トランプ氏は役立たずだ。誰が真剣に、彼が大統領選に本気で出馬するなどと考える?」

 

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ビル・マー・ショーにて
(トランプ嫌いのリベラルなコメディアンであるビル・マー氏が、保守派政治コメンテーターのアン・コールター氏に聞く)
マー氏(左):どの共和党候補者がホワイトハウスで勝つと思いますか?
コールター氏(右):公表された中では、現時点ではドナルド・トランプ氏ですね。
(観客が嘲るように笑う)

 

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ジミー・キンメル・ショーでのオバマ大統領の発言
オバマ氏:(トランプ氏のツイートを大声で読む)オバマ大統領はアメリカ史上最悪の大統領として、人々の記憶に残るだろう。(*go down as〜:〜として人々の記憶に残る)
(これに反応する)オバマ氏:少なくとも大統領としてカウントされるだろうね。(*go down as〜:〜としてカウントされる)

ASEAN首脳会談にて
オバマ氏:トランプ氏が大統領になるということなど、私はこれからも信じない。

 

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トランプ氏がジョン・マケイン氏を非難した後のテレビ局の反応
MSNBC、CNN、FOX:これはトランプ氏にとって終わりの始まりだ。

 

各界での発言

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ジョージ・W・ブッシュ氏:声の大きい者が常に最強であるわけではない。

 

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統計学者ネイト・シルバー氏:現在、ヒラリー・クリントン氏が大統領選で勝利する確率は75〜80%です。

 

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NBCの報道番組「ミート・ザ・プレス」:NBCの世論調査では、支持率においてヒラリー氏がトランプ氏を2ケタ差でリード(50% vs 38%)しています。

 

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CNNにて:クリントン氏がフロリダでリードしています。ノース・カロライナでもリード、オハイオでもリード、ネバダでもリード!この快進撃はどこまで続くのでしょうか?
(明らかに誤った予測)

 

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サタデー・ナイト・ライブにて:あなたの政治的な誠実さにお応えするために言います。「いいですか、あなたは大統領にはならないのです」と。こんなふうに言うのは愉快ですね。私はトランプさんが好きですが、アンタ、もういい加減にしろよ!

 

ここで、逆風が吹き始めます。

 

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大統領選 当日
CNNキャスター ウルフ・ブリッツァー氏:私たちは今、予測を立てているところです。ドナルド・トランプ氏がオハイオを押さえ、さらにフロリダ、ノース・カロライナ、ウィスコンシン、テキサスを制するでしょう・・・

 

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トランプ氏:お待たせして申し訳ない。ややこしい問題だった。たくさんの人たちが、何年も私のことをあざ笑ってきた。でも今や、その笑い声は小さくなっている。

 

これらのことから、私たちは人生の教訓を得ることができるでしょう。「悪意ある勝者や痛々しい敗者になるな」ということです。トランプ氏は勝利後、アル・ゴア氏や俳優のレオナルド・ディカプリオ氏、ラッパーのカニエ・ウェスト氏などの民主党支持者やリベラル寄りの政治家および著名人と会談し、意見を異にする人たちと率直に話し合う姿勢を見せました。その中にはバーニー・サンダース氏や、民主党上院議員のエリザベス・ウォーレンのように快く反応した人たちもいましたが、一方でクリントン氏がトランプ氏の勝利を祝福しつつ、クリントン支持者たちはトランプ氏に対し容赦せず、ミシガンやペンシルバニア、ウィスコンシンでの票の数え直しを要求したり、トランプ氏に投票するとみられる選挙人に脅迫状を送りつけたり、その人たちの車を追跡したり、彼らの自宅に現れたりするなど、予測不能の行動を取りました。

現時点では、オバマ大統領はなおも、大統領選へのハッキングにロシアが絡んでいるものとみて報復しています。アメリカ人の70%が、大統領選へのロシアの関与を否定しているにもかかわらず、です。私たちが望む唯一のことは、トランプ氏が大統領に就任する前に、戦争が勃発しないことです。

 

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私、ダニエル・ペンソがこれまでMy Eyes Tokyoに寄稿させていただいた、米大統領選に関する記事をお読みいただき、誠にありがとうございました。

私にとってワクワクする、時に緊張する日々でした。トランプ支持者にとってはハッピーエンドであった一方、クリントン支持者にとってはバッドエンドとなりました。クリントン支持者はたくさんおり、日本でも同様だと思います。これまで他の全てのアメリカ大統領は、政変や外国政府の転覆などに関与してきました。しかし現在間違いなく言えるのは、私たちの物の見方や意見とは関係なく、アメリカをそれらのようなことに関わらない不干渉主義の国にするという公約に従って、トランプ氏が行動することを私たちは希望している、ということです。

そして私たち全員が、トランプ氏が米国内や世界中のイスラム教徒の人たちと平和裡に触れ合っていくことを望んでいます。そしてロシアや中国の人権侵害に対して平和的に関与しながら、それらの国々と友好関係を築いていくことを、私たちは期待しています。

政治は、人によっては鬱陶しかったり、自分の生活には無関係だと思うもの。でも実際は、定められる法律や規則が私たちの生活や、私たちが住む地域、そして国そのものに影響するため、政治とは無縁ではいられないのです。

このコラムについて、皆さんの見解やご質問をお送りいただけると嬉しいです。

 

どうか皆さん、素晴らしい新年をお迎えし、楽しいお正月をお過ごしください。そして来年も、アメリカの情報や政治について皆さんにお伝えできることを楽しみにしています!

 

ダニエル・ペンソ

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米オレゴン州在住の日英翻訳家。1999年〜2009年の約10年間住んでいた東京を”第2の故郷”と呼ぶ。趣味は旅行、語学、食。日本への旅行時には落語を楽しむ。
*ダニエル氏の詳細は以下のページをご覧下さい。 
日本語版 英語・日本語版

*日本語訳:徳橋 功  

*ダニエル氏の意見は、My Eyes Tokyoとは関係ありません。

 

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