シャーロット・ウォーレンさん(イギリス)

インタビュー&構成:徳橋功
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Charlotte Warren
翻訳家(1999年に来日)

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東京では、私は自由でいられるんです。

 

インタビュー第二回のゲストはイギリスからです。シャーロット・ウォーレンさんは7年ほど日本に滞在されており、日本語はとても流暢です。彼女はこう言います。
「言葉は使わなければ、話せるようには絶対になれません」。

*インタビュー@渋谷 ベックスコーヒーショップ
*日本語訳:川上葉子

英語版はこちらから

 

「日本に行ってみよう」

東京に来る前は、隣の神奈川県に住んでいました。それから東京にはここ何年か住んでいます。

日本に来た理由ですが、特に日本に興味があったわけではありませんでした。アジアに子供の頃に住んでいましたが、5歳から9歳までシンガポールと香港に住んでいて、その頃の住み心地の良さが忘れられませんでした。だからアジアに戻りたかったんです。中でも日本は、住みやすそうだなと思いました。だから「日本に行ってみよう」ということになりました。実際に他のアジアの国々と比べて、日本は欧米の影響を受けているので、かなり住みやすいと思います。

 

使うこと。さもなくば絶対に話せない

日本語の勉強は大変でした。英語が母国語の人にとって、日本語はかなり難しい言語だと私は思います。それでもその場所に住み、そこの言葉を毎日しゃべっていれば、どんな言葉でもマスターできます。逆に言えば、どんな言語でも、実際に使わなければ話せるようには絶対なれません。私が日本語の勉強で使ったのは、リスニングと発声用のテープでした。ローマ字で書かれた本も本屋さんなどにありましたが、そういったものは使いませんでした。フランス語を習っていたとき、いつもリスニングをしていたのを思い出したんです。私に必要だったのは、リスニングと発音に集中することでした。
この方法は効果がありました。1年間この方法で勉強した末に、漢字混じりのテキストの会話のほとんどを読めるようになりました。

さらに、私はテープをたくさん聞いて、テープから流れるお手本を繰り返し真似しました。それを実際に使う機会を持てるように、プライベートレッスンも受けました。そして週末にどこかに行くときには、はがきと写真を持って行って、レッスンでどんなことを勉強しているかを話しました。私はこの方法をできるかぎり続けようとしました。どこかへ出かけるたびに神社や海岸を訪れて、他の観光客の方たちとお話することが好きでした。

 

都市の景観に無頓着な日本人

私が務めている会社の日本人の同僚はとても頼りになります。相手の感情に敏感になることを求められる彼らのコミュニケーション方法は少々複雑ですが、その分彼らは小さなチームを作って仕事をするので、意思の疎通は滞りなくできます。実際、一緒に働く人たちとはまったく問題なく仕事ができています。

日本で好きなものの一つに、食文化があります。”量より質”の文化ですね。人は食事の質を追求し、食事に非常に気を遣っています。質、演出、そして見た目にこだわる日本の食文化が好きです。イギリスやアメリカでは、そういったことにあまり気を遣いませんから。

日本で好きでないものといえば、建築です。もちろんそれが空襲や地震などの影響であることは理解しています。日本で昔ながらの街並みを維持するのは難しいことですよね。ただ、残念ながらそれでも日本は都市の景観にあまり注意を払っていないように思います。

私がここに長く住むかどうかは、私自身、そして私の日本人の夫にもよります。彼はイギリスに住むこともできますが、あらゆることについてもう少しよく考える必要があります。

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*撮影:T.Yさん

 

ウォーレンさんにとって、東京って何ですか?

東京は「ビッグ・みかん」です。

実際に東京をそう呼ぶ人がいるんです。ニューヨークが「ビッグ・アップル」だから、東京は「ビッグ・みかん」だって(笑)

パッと見、東京はとても醜くて、顔のない都市のようです。そして灰色がかった街のように見えます。街行く人たちはあまり笑いません。でも、そこで「何てつまらない街なんだ!」と言わずに探検を続ければ、表の皮がはがれて、やがて面白い人たちや面白いスポットに出会えるようになります。

ここに長く住めば住むほど、この都市でどのように物事が進んでいくかが分かってきます。東京の公共交通機関の便利さや治安の良さは、私たちに自由をたくさん与えてくれます。

だから東京では、私は自由でいられるんです!

 

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