これがコロナ後の世界?


コラムニスト/翻訳家

 

アメリカでは、人類史上未曾有の危機の一つが終わろうとしています。新型コロナウィルス(またの名をSARSコロナウイルス2)を予防するために作られた数種のワクチンの登場により、多くの人々が安堵のため息をついています。

6月9日、私の長女のために自宅近くの公園で開いた誕生会。そこでも、そのような雰囲気が漂っていました。大人6人、子供9人の計15人が参加したパーティーでは、ナニー1人を除く大人たちのほとんどがマスクをしていませんでした。


写真提供:ダニエル・ペンソ

会の終盤、子どもたちが園内の原っぱのそばにある小さな遊園地のような場所に入ったとき、その外に立っていた私を除き、親たちはマスクをつけました。

興味深いことに、これらの親たちは皆、子どもを学校に連れて行き、列に並び子どもたちの体温チェックを待つ間、あたかも何かの宗教のように終始マスクをつけていたのです。

パーティーでは「誰がワクチンを接種したの?」という質問は出てこなかったし、それどころか、会話の中でワクチンに関する話が出てくることもありませんでした。まるで2020年を否定し「パンデミックは終わった」と考えているかのようです。一方で子どもたちは皆マスクをし、水を飲んだりおやつを食べたりするたびにマスクを外していました。

パーティーの参加者の一人と、もうすぐ始まる予定の東京オリンピックについて話をしました。彼女は「日本は起きている物事を収拾できていない」と言い、オリンピックに強く反対していました。ただ一方で、これまでに新型コロナウィルスに感染して亡くなった人の数において、アメリカは約60万人であるのに対し、日本はおおよそ1万3,801人という統計もあります[1]

私の家族や親しい友人、いずれも大人ですが、彼らは全員ワクチンを接種しており、今のところ大きな悪影響は出ていません。また、ロサンゼルスやカリフォルニア州の住民の大半は、ワクチンを接種しているか、すでに新型コロナに感染したことで抗体を持っています。集団免疫を獲得したカリフォルニア州は、6月15日より住民への行動制限を撤廃し、経済活動が完全に再開されます。

確かに実感として、マスクをしている大人たちは減っています。ドアには特に書かれていないものの、多くの店でマスクが不要になったのです。先日ピザハットにピザを買いに行ったとき、マスクを持っていなかったのでシャツで口と鼻を覆ったところ、店員さんから「当店ではお客様にマスクを着用していただく必要がなくなりました」と言われました。しかし多くの人はまだ恐れを抱き、自主的にマスクを着用しています。

私の娘が通っている地元の学校は、新型コロナに関して全米で最も厳しい学区の一つであるロサンゼルス統合学区(LAUSD)に属しています。娘が4月に学校での授業に戻る前に、先生から「ウィルス感染の恐れがあるので、他の生徒が学校に持ってきたものに触れてはいけない」と言われたそうです。個人的には、これは度を超していると思いますが、世の中には敏感な親が多いので、私のようなお気楽な(笑)親にはどうすることもできませんでした。

ただ最近では、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)が「新型コロナウィルスが物の表面を介して感染することはない」と発表しているので、鉛筆などの学校教材を共有することは可能だと思います。

次の大きな問題は「子ども用のワクチンがいつ準備されるか」です。新型コロナは多くの点でインフルエンザと非常によく似ているため、親や学区がどのように対応するかが注目されます。インフルエンザの予防接種は、推奨されてはいるものの、地元の学区では義務づけられておらず、多くの親は、実際に目の当たりにした副作用を理由に、子どもに予防接種を受けさせないという選択をしています。

 

ダニエル・ペンソ
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米カリフォルニア州在住の日英翻訳家。1999年~2009年の約10年間住んでいた東京を”第2の故郷”と呼ぶ。趣味は旅行、、食。日本への旅行時には落語を楽しむ。
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*ダニエル氏の意見は、My Eyes Tokyoとは関係ありません。

 

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